「銀河英雄伝説=外伝=ミッターマイヤー・ロイエンタール編」
2011年6月22日~26日
サンシャイン劇場
CAST
ウォルフガング・ミッターマイヤー:中河内雅貴
オスカー・フォン・ロイエンタール:東山義久
ドロイゼン少尉:中塚皓平
フレーゲル男爵:三上俊
ドーラ/レオノラ:長澤奈央
アンスバッハ准将:高山猛久
エヴァンゼリン:松島志歩
2011年1月に開演した「銀河英雄伝説第1章」に続く、帝国編第2弾外伝「ミッターマイヤー・ロイエンタール編」です。
おおまかなストーリー
帝国暦480年。
快活で公明正大な正義漢、部下や同僚からの信任も厚い疾風ウォルフこと、ウォルフガング・ミッターマイヤーは中尉に昇進してイゼルローン要塞に赴任。
同じ頃、大尉から中尉に降格処分を受けた、女泣かせとの悪評もあるが、智勇のバランスに優れ、左右で異なる色の瞳を持つ妖しい美貌の持ち主、オスカー・フォン・ロイエンタールも同じくイゼルローン要塞に着任した。
後に、銀河帝国の皇帝ラインハルトの下、帝国の双璧と称され、名声を欲しいがままにする二人。対極の性格を持ち合わせた二人が出会う時、銀河帝国の歴史の歯車が回り始める…。
大変楽しみにしていた舞台です。全8回公演の内今回は3回観劇して来ました。
この「銀河英雄伝説」については前回の舞台も含め、とにかく色んな意見・感想があると思います。原作ファンの方、キャストファンの方、それぞれに観るところも感じることも違うと思いますが、今回のワタクシはどちらかと言えばキャスト寄りのファンとして舞台を楽しんできました。
で、どうだったかと言うと・・・・・・メッチャ楽しかったです!!
原作の双璧ももちろん大好きなんですが、この中河内・東山コンビの演じる双璧は原作を置いておいても楽しめる二人だったのではないでしょうか。
実際会場に来てるお客さんは「銀河英雄伝説」自体を知らないと言う方も多かったようで、帰りのエレベーターの中で「原作は分からないけど楽しかった!」と仰ってる方も結構いらっしゃったように思えました。
巷では「ダンスはいらない!」と言う意見も多いようですが、私としては「踊る双璧」は充分に有りだなと思ったわけで、何と言ってもこの二人のダンスのクオリティーが高いので、見てて決して嫌な感じは受けないし、むしろ素直に「カッコいい!」。更には今回銀英初参加の中塚皓平君のオープニングダンスは素晴らしかった!皓平君のダンスはその優雅さとカッコよさで大好きなんですが、今回の「軍服で踊る」というある意味ストイックなダンスは、出演者の中でも群を抜いて似合っていたのではないでしょうか。
前述のオープニングダンスのあとミッターマイヤーと、ロイエンタールの紹介的な場面が、中河内・東山両名のダンスを交えた演出で始まります。第一章で見慣れたシルバーの軍服では無く、白の軍服で登場の2人。・・・・・何故白?とちょっぴり思いましたが、まあ細かいことは置いといて、この後この2人がどう絡んでいくのか期待で胸がワクワクです!
2人が微妙にすれ違いながら去った後、舞台上は一変して色っぽい衣装に身を包んだ女性が艶かしいダンスを踊るシーンになります。ロイエンタールと言えば「女性」ですから、その辺の布石を兼ねた演出でしょう。先に見た男性の力強いダンスとは違い、女性の美しさや色気を前面に押し出したエロティックなダンスです。こりゃイゼルローン要塞に閉じ込められてる帝国軍人はたまらんでしょう!
その女性達と、自らのトラウマを演じるために踊るロイエンタール。色っぽく女性を抱きしめ、怪しげに絡むロイエンタールですが、その後一転して女性達に翻弄されていきます。つかこのダンスシーン、どっかで見たことがある・・・・と思ったらDANCE SYMPHONY LOVE(2010)で東山さんが踊ったダンスとよく似てる。尤もアッチは女性とは言え、女装のムキムキに翻弄されるダンスでしたが(笑)まあそれにしても女性(女装も含めて)に苛められるのが良く似合う東山さん。しかも色っぽい足出した女性より、軍服で苛められる東山さんの方が色っぽく見えてしまうってのは!!それはひとえに私の脳内が腐ってるせいでしょうか!?いやいやいやそんなことはない!普段から女性を意識して踊ってる東山さんは、どんな女性よりも動きが色っぽいのです。その色気にファンは惹かれるんですねと妙に納得。
その後一幕のメインとなる殺人事件へと話は発展していくのですが、これは何と言うか・・・一言で言えば「名探偵ロイエンタール」ってとこでしょうか。偶然を装って起きた殺人事件が実は巧妙に仕組まれた復讐劇であったと、まさに名探偵コ〇ン!
事件も無事解決され、休憩を挟んで舞台は後半へと進んでいきます。二幕ではミッターマイヤーとエヴァンゼリンの結婚式が華やかに行われています。そしてその幸せな最中に訪れる二人への前線勤務の辞令。場面は一転してカプチャランカへと変わります。ここでの見せ場は2人の息の合った戦闘シーンでした。前回でもそんなシーンは有ったのですが、今回は更にアクションも増え、華麗なそして力強い立ち回りを見せてくれました。
その後、原作では酒場で酔ったロイエンタールがミッターマイヤーに自分の生い立ちとその心の傷について語るシーンが、舞台では雪原でポケットウィスキーを煽りながらのシーンに演出が変わってました。若干このシーンは期待も高かったので「え?何で?」となりましたが、舞台セットや時間を考えたらこの演出でも仕方なかったのでしょう。それでも疲れて座り込むミッターマイヤーの横にやはり座り込むロイエンタールの距離が近くて、それはそれで別な意味で満足(笑)つか、マサ君に寄りかかるリーダーがそのまま膝枕でもしちゃいそうな勢いだったのが何ともニヤつくシーンでした。原作でのロイエンタールの、あの切ない感じはちょっと無かったけど、舞台としては良かったのではないでしょうか。
更に舞台は部下殺しの罪でミッターマイヤーが収監されるシーンへと変わります。軍服を脱ぎ、白いブラウス姿のマサ君が何だか可愛い。手錠をかけられ、ムキムキ過ぎる看守にムチで拷問されるミッターマイヤー。で、その一瞬の隙を突いて反撃にでるのですが、その時にマサ君から発せられた台詞が「死ねこの野郎!」(初日)・・・・あれ?これ台詞?え?と思って次回も注意して聞いてたんですが、その台詞は初日だけだったみたいですね。つまりはアドリブ!?どうりで妙にリアルでしたよ(笑)
アフタートークショーでも東山さんに「熱くなると見境が無くなる」といわれたマサ君。まさにそんなマサ君らしいアドリブでした。
その後ミッターマイヤーを助けるためにラインハルトの元に向かうロイエンタール。そんな努力が実って、無事ミッターマイヤーが解放されます。そんな2人の後ろにシルエットで浮かび上がる二つの影。そうです、ラインハルト様とキルヒアイスの2人が逆光とスモークに焚かれてシルエットだけの出演です。この辺の演出は考えたんでしょうね!確かに出さない訳にはいかない、でも実際の2人を出すわけにはいかない訳ですから、遠目にイメージだけであの2人と分かるようにしなくてはいけない。おそらく最前列で観た方にはかなり2人がはっきり見えたのではないかと思いますが、幸か不幸か私は今回割りと後ろの方の席だったので、まあいい感じであの2人に脳内変換させて頂きました。
そしてラインハルトに忠誠を誓う2人の姿と共に舞台は幕を閉じます。
第一章では艦隊戦を凝った演出でみせてくれましたが、今回はそういった派手さは少なめで、むしろミッターマイヤー・ロイエンタールの心情的なものを、観てる側に丁寧に伝えようとしてるなと感じました。時間軸としては前回よりさかのぼった話になる訳で、第一章で2人の立ち位置や関係性がいまいち理解しきれなかった人にも、親切な舞台だったのではないでしょうか。
キャストが好きだから観に行くけど、原作には中々手が出せなくて・・・・って思ってるファンもこれで大分この物語の概要は掴めてきたのでは?出来ることならそこから一気に原作までなだれ込んでしまうのもいいかもしれませんね。
まだまだ続く予感がする舞台版「銀河英雄伝説」取り敢えず次はオーベルシュタイン編ですね。これも楽しみです!!
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